バイエル併用 こどもの初見奏(1) ~集中力を高めるために~

大人になってからピアノを始めました。楽譜を見て弾けるようになる第一歩を踏み出すための一冊になると思います。「楽譜を見て弾ける」というのは初見弾きのことです。時間をかけて楽譜と指の動きを一致させて体が動きを暗記するまで反復練習するということではありません。解説では「1分ほど楽譜を読んでから弾いてみましょう」とあります。その1分で曲（8小節）の構成やメロディを把握して実際に楽譜を見ながら音を出してみるのですが、楽譜を見ながら（指で弾いている音譜より少し先の音譜を先読みしながら）弾くトレーニングとなります。「体が覚えて自然と指が動く」と「楽譜を弾く」ことの決定的な違いを痛感できます。最後のほうに出てくる曲でも一般的にはとても簡単な分類される曲ですが、確実には弾けません。つまり「こんな簡単なものでも楽譜を見て弾くことができない」という現実を突きつけてくれます。曲のコード構成は基本的にC（I）とG（V）です。たまにF（IV）が出てきたかもしれません。和声を楽譜から読み取ったり実際に弾いてみて感じ取ったりすると指の動き以外にも寄与すると思います。ボリュームは多くないのでさっさと終わらせて2巻へ進んだり2周3周するといいと思います。弾き込んで覚える（答を暗記する）タイプの本ではありません。