図解入門ビジネス 物流センターの改善の進め方がよ~くわかる本

秋川 健次郎 （あきかわけんじろう）サトーソリューションアーキテクト(株) 代表取締役社長。マテハンシステムメーカーにて、物流システムエンジニアとし物流センター構築プロジェクトに従事の後、システムインテグレーター、コンサルティング会社にてSCM・物流改革及び物流情報システム導入に関する数多くのプロジェクトを推進。プロジェクトマネジメント・スペシャリスト/物流技術管理士。著書に『ロジスティクス・エンジニアリング』(流通研究社)。大江 賢治（おおえけんじ）サトーソリューションアーキテクト(株) 部長 シニアコンサルタント。自動車車体メーカにて、車体製造に関連する生産管理・工場生産実行系システム及び、かんばん物流システムエンジニアとして社内プロジェクトに従事の後、システムインテグレーターにて、自動車関連企業向けの部品調達EDIシステム、生産計画・実績収集システム、部品・完成車物流管理システムに関する数多くのプロジェクトを推進。MCFrame 認定コンサルタント/情報処理技術者(1種・シスアド)。實藤 政子（さねふじまさこ）サトーソリューションアーキテクト(株) コンサルティングパートナー兼、(株)ロジスティクス・システム研究所主席研究員。WMSベンダー、物流コンサルティング会社の取締役を経て現職。ロジスティクス関連のシステムコンサルティング、業務プロセス改革コンサルティングなど、100拠点を超える物流センター改革を推進。ロジスティクス経営士。著書に『WMS導入と運用のための99の極意』(秀和システム)、『WMS入門初級編』(日本工業出版)。の3人が著者の本。2017年1月15日第1版第1刷。改善の進め方がわかる本とある。ただ問題は物流コンサルタントの視点の書籍であること。結局は最新のハンディとか導入するしかないの？って感じ。物流センターの現場で働いている方はそんな大規模なシステム改変やお金を使う権限は与えられていないのが現状であろう。しかも昨今の人手不足の影響をモロに直撃している業界、業種のひとつが運輸業、物流業だ。派遣社員を減らせとか労働時間短くとか色々指摘されている中で本書を読んで是非やろうとなるのかどうか少々疑問を持った。（無論、改善はしなければいけない）お金をなるだけかけずに行うトヨタ式のカイゼンとはちょっと意味合いが異なる印象。もう一つ良くないなと思ったのが最初からプロジェクトの会議だのチームの作り方だの中だるみした時どうするのと何かをはじめようとする敷居を高くしていないかと思えた。センター長かそれ以上の会社の上の人間がトップダウンでやるよう号令をかければ別であろうが・・・現場ですぐ何かを開始できるような気楽さ、手軽さを感じられない。その意味で実践的とは思えない。本書の評価できる点は索引がついていること。野口悠紀雄氏は英米のまともな専門書には必ず索引がついていると指摘している。何より本作りの最後の最後に行うしか無く面倒である為、索引が省略される本が非常に多い。その意味で本書は専門書としてきちんと手を抜かず作られた事はよく分かる。しかし、トップが読み、やり抜く事を判断しないと本書を活かす事は難しいと思う。もちろん参考になった部分もある。いくつか備忘録も兼ねて取り上げてみたい。他力本願で改善は進まない対象（問題・課題）の特定目的、目標の明確化・共有進め方・体制の明確化荷主自らが主体となり改善活動を進めるNHK（N：無くす、H：減らす、K：変える）