風雲マンガ列伝―いま読むマンガ116冊

一作品辺り原稿用紙三枚程度三作括りのテーマに沿ったガイドブックエッセイ風に作者の近況なんかも交えつつ軽快な語り口で１９９６～１９９９年に作者が思う所のあった作品を紹介するのだが如何せん取上げられる作品の半数が当時から見ても『古い』のである掲載紙の対象年齢が高かったせいも有るのであろう、、、しかし『今読む』を冠するのであればもう少し現時代的な作品も取り上げて欲しい所だが筆者自身が刺身的な物であるとしているので仕方がないだろうがまぁ、第一人者である所の漫画史を用いた視点は非常に面白いし或る種の漫画読みのメインストリームが有るのなら取上げられた作品がそれなのだろう。結局、回顧的であるにせよ取上げられた作品が現代でも十分に読むに耐えうる作品ばかりであるので筆者がその筋の目利きである事は間違いない。